はなずおう (花蘇芳) 

学名  Cercis chinensis
日本名  ハナズオウ 
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  
漢名  紫荊(シケイ, zĭjīng) 
科名(漢名)  豆(トウ,dòu)科
  漢語別名  紫珠(zizhu)、裸枝樹(luozhishu)、籮筐樹(ラキョウジュ,luokuangshu)、老莖生花、滿條紅
英名  Chinese redbud, Chinese Judas tree
2013/03/22 小石川植物園 

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2005/04/21 跡見学園女子大学新座キャンパス(以下、同)
2004/05/11 2004/06/14
2004/11/05 2008/11/19

 ハナズオウ属 Cercis(紫荊 zĭjīng 屬)には、北半球の温帯に約10種がある。

  アメリカハナズオウ C. canadensis
北米産 
  ハナズオウ C. chienesis(紫荊・紫珠・裸枝樹)
    シロバナハナズオウ f. leucantha
  C. chingii(黃山紫荊)
 安徽・浙江産 
  C. chuniana(廣西紫荊)
 兩廣・湖南産 
  C. glabra(湖北紫荊)
 浙江・安徽・湖南・兩廣北部・四川・貴州・雲南産 
  C. racemosa(垂絲紫荊・馬藤)
 湖北・四川・貴州産。『雲南の植物Ⅱ』126
  セイヨウハナズオウ C. siliquastrum(E.Judas tree)
 地中海地方産 
         
ユダはこの木に首をつって自殺したという 
   
 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 「和名ハ花蘇方ノ意ニシテ其花紅紫宛モすはう(Caesalpinia Sappan L.)木ノ染汁ナル赤色ニ似タルトテ此名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。
 なお、スオウ Biancaea sappan(Caesalpinia sappan;蘇芳,ソホウ,sūfāng)は、インド・マレー半島原産のマメ科の高木。心材に赤色色素ブラジリンを含み、蘇芳木と呼んで染料・薬用にする。スオウ染色は媒染剤により、赤から紫色まで発色が異なる。日本には、飛鳥時代に中国から入り、近世には明礬で媒染する偽紫が広く行われた。また生薬ソボク(蘇木)はスオウの心材である(第十八改正日本薬局方)。 
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)32に、紫荊は「スハウバナ ハナズハウ讃州 ハナムラサキ越後」と。
 漢語の蘇芳(ソホウ,sūfāng)は、スオウのマレーシア語名セパン sepang の音写。
 スオウの英名 Sappanwood、学名の種小名 sappan も同様。
 英名 Judas tree は、「ユダの木」。イェス・キリストを裏切り、後悔したユダ Judah が首を吊って自殺したのがセイヨウハナズオウ C. siliquastrum であったことから。
 河北・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南原産、日本には宝永(1704-1711)年間に入る。
 広く花を観賞するために栽培する。
 中国では、樹皮を紫金皮と呼び、薬用にする。  『(修訂) 中葯志』V/509
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「山椒(さんせう)るひ」に、「■{木偏に穌}(すわう) 花色くれない、むらさきのやうニて、こまかなり。木にひしともミつけて咲也。花ゆへニすわうの名ヲ得たり。木ニハ色もなくたきゞの外ハ専なし」と。

シロバナハナズオウ
f. leucantha  2005/04/24 野草園


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